アントニオ・ガデス舞踊団

SHOCKの打ち上げの場で、光一たちが歌った曲名がJ-webにありました。それらを見て「それ、コンサートでやってよぉ!!」と悶えたのは私だけではないのでは?81公演終了して1週間たちましたが、なんだかもっと昔の話のようです。時間が経つのは早いですね。そして、今夜オーチャードホールにてアントニオ・ガデス舞踊団を見てまいりました。血の婚礼は大筋だけ知っていたので、何とか見れましたが私はストーリーを追うというより、テクニックのチェックばかりしてしまってました。フラメンコ初めての人にはこれはちとキツイかもしれない。と感じました。さてさて、ラストの決闘シーンはさすがというしかありませんでした。全くの無音の中での、スローモーション。時間にするとどれくらいなんだろ、3〜5分間でしょうか。放送事故?と思うほどの静けさの中で舞台上の3人がスローモーションで動いている。このシュールさ。そして、それらを支え、余りあるほどの技術力。ここをみるだけでも価値があるかと思います。その後、20分の休憩後にはフラメンコ組曲が始まります。こちらは、ソレアから始まり、何と次の曲もソレア!プログラムも買わず、内容も知らずに見た私だったので、最初、聞き間違いかと思いました。でも、やっぱりソレアだった。ファルーカはもう何も言えない。とにかく見て!ターンがたまらん。次の男性群舞のサパテアードは、ラインダンスをイメージしているのかな?構成が面白い。ひたすらサパテアードの音が会場内に響いていて、フォーメーションもどんどん変化していく。見ごたえあります。男性の方が衣装がパンツなこともあり足元が良く見えます。うっとりですね。よくあれだけ動かせるものです。そして、上半身がほとんど動いてない!これです、これこれ。頭も上下してないしね。そうだよね、これがフラメンコですよ。次の女性群舞のタンギージョは可愛らしくて素敵な振り付け。典型的フラメンコなスタイル。パリージョが小気味よくカタカタ鳴ってました。しかも「ここではこうして動いて欲しいなぁ」と考えながらみていると、まさにそういう動きが入ってきたりして、私のツボにはまる振り付け満載で大満足でございました。最後はカンテの人たちも順番にセンターで踊るのですが、これがまた素晴らしく粋なの!!技術をひけらかすってことじゃなく、リズムを刻んで動いてる程度なのよ。とても簡単に動いてるだけなのに、絶対リズムから外れない。これだけで、十分フラメンコに見えるのは、私が日本人だからなのかな。それでもね、フラメンコって誰でも踊れるものなんだ、と、楽しむためのものなんだ、ってのを目の当たりにして、忘れていたものを思い出した気持ちになりました。
先月までの華やかなセットの中での華やかな演出を見てきた私には、とても質素に見えたこの舞台。でもフラメンコを堪能できて大満足でした。タブラオに行きたいなぁ。ひさしぶりに。